厚生労働省では、「長時間労働削減推進本部」を立ち上げ、働き方の見直しに向けて、企業が取り組む好事例の収集や紹介、企業トップへの働きかけを全国で進めていますが、こうした中、安倍内閣総理大臣から、明るい時間が長い夏の間は、朝早くから働き始め、夕方には家族などと過ごせるよう、夏の生活スタイルを変革する新たな国民運動を展開するとの指示がなされました。
これを受けて、塩崎厚生労働大臣は、4月20日に、日本経済団体連合会(経団連)会長に対して、夏の期間における朝型勤務やフレックスタイム制を活用するなど、企業の実情に応じた取組を行うよう要請を行いました。また、4月27日には、日本商工会議所、全国中小企業団体中央会にも、同様の要請を行いました。
※「夏の生活スタイル変革」に関する要請書(経団連宛ての原文)
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11201250-Roudoukijunkyoku-Roudoujoukenseisakuka/0000082861.pdf
また平成27年4月24日に、「夏の生活スタイル変革」の通称を「ゆう活」(ゆうやけ時間活動推進)とすることが決まったことをうけ、今後は通称やロゴマークも含めて、民間企業へ「ゆう活」の周知啓発を推進していきます。
【なぜ、生活スタイルの変革が必要なの?】
私たちにとって、仕事は、暮らしを支えるものとして、また、生きがいや喜びをもたらすものとして、人生を豊かにするために重要なものです。同時に、家事や子育て、介護、家族・友人と過ごす時間や、自己啓発、余暇など、仕事以外の生活も、私たちの人生にかけがえのないものです。
しかし、現実はどうでしょうか。毎日遅くまで仕事をして、家族とのだんらんの時間がもてない。長時間労働で心身ともにひどく疲れている。夫が家事や子育てにかかわる時間が取れない分、妻に負担がかり、妻が仕事を続けにくくなる。スキルアップのために勉強したいのに、その時間がない 等
仕事の効率を高めつつ、「ゆう活」で朝早くから働き始め、夕方に仕事を終わらせることによって、そこから生まれる時間的余裕は、人生を豊かにするための大切な余裕になるでしょう。
【「ゆう活」には組織・企業の側にもメリットが】
「ゆう活」には、働く人だけでなく、その人が働く組織・企業の側にもさまざまなメリットが期待できます。まず、従業員の生活の質が向上することにより、満足度や仕事への意欲が高まることが期待されます。仕事以外の時間を通じて、資格取得をするなど、従業員の能力向上につながるといったメリットもあるでしょう。
「ゆう活」の実施のためには、これを契機とした業務効率化が不可欠です。また、仕事の開始時間を早めても、「仕事が終わらない」「早い時間に帰るのは心苦しい」などと残業をしてしまうのでは意味がありません。仕事を早く終え、早く帰れるように、業務の効率化を図りましょう。特に、残業することが当たり前のようになっている職場では、職場全体で働き方に対する意識を抜本的に変えることが重要です。
取引先との兼ね合いなど、朝型勤務等の実施に踏み切れない要因もあると思いますが、恒常的に時間外労働が行われているのであれば、まずは、時間外労働の時間帯を早朝にシフトすることを促してみるなど、朝型勤務等の実施を検討してみる価値はあるのではないでしょうか。
※ゆう活のロゴマークがダウンロードできます
http://www.gov-online.go.jp/tokusyu/u-katsu/download/logo/index.html
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